P&G在籍時代、最もインスピレーショナルなCMOでした。Brand Purposeを説き、「ブランドの存在意義」を定義することで消費者ひいては社会に存在する意義を構築する戦略・施策を導く組織を作り上げました。毎月1度あった「ジム・ステンゲル・アワー」は兎角面倒くさくてサボりがちなグローバルビデオキャストでもできる限り参加したいと思わせるコンテンツを連発していたのを今でもよく覚えています。今回の来日で日本のマーケターに「ホンモノ」のグローバルCMOに触れていただきたいと思います。めっちゃいいですよ。
ジム・ステンゲル氏の書籍「GROW 本当のブランド理念について語ろう」を読んだのは2013年のことです。当時の私は、まだマーケティングの最高責任者であるCMOの本当の意義や役割を理解していませんでしたが、ステンゲル氏の本を読んで初めて明確にCMOという役割の重要性を理解することができたことをよく覚えています。私が社長から取締役に交代する際に肩書きをCMOにしたのは、実はステンゲル氏の本がきっかけでした。本を読んで、日本企業にもマーケティング視点で企業経営を考えるCMOという役割が必要だと感じ、自分も日本にCMOが増えるための活動の一翼を担えたら良いなと憧れてしまったわけです。 そんなジム・ステンゲル氏が来日されるということで、今から非常に楽しみにしております。
生活者と企業が直接つながる時代だからこそ、それが戦略であれ、戦術であれ、私たちマーケターが日々の活動に向き合う所作は、常に理念ドリブンでなければならない。「GROW 本当のブランド理念ついてに語ろう」を手にした当時、私はエージェンシーのデジタル部門責任者として、自社の売上と施策KPIのパフォーマンスに追われる毎日でしたが、「私たちは何を目的に働いているのか」という問いに対する道筋が開かれ、随分救われたのを覚えています。会社経営者となった今も「ブランド理念の木」「5つのルール」は自社の経営、顧客支援活動の答え合わせの拠り所です。沖縄で、生のジム・ステンゲル氏にお会いできると聞き、心が震えています。
ジム・ステンゲル氏の『GROW:本当のブランド理念について語ろう』で語られる、「高次元の目的(Higher Purpose)=ブランド理念」に心を動かされないマーケターはいないだろう。しかも、それがP&GのCMOが実践していた考えであればなおさらだ。彼の「5つの基本原則」は、ジム・コリンズ氏のビジョナリーカンパニーの原則、マズローの欲求のモデル、そしてジョゼフ・キャンベル氏の神話の法則くらい強力に響く。この数少ない人間の本質的な価値をとらえていないブランドは成長しないというのだから。変化の激しいこの今だからこそ、ステンゲル氏の声を聴く絶好のチャンスである。
「顧客はボス」の視点から。P&Gの多数のブランドを成功させたカリスママーケターが、ビジネスで成果を出すための〈理念のあり方〉を説く。
レガシー 企業を蘇えらせるための新戦略を元P&Gの伝説のマーケターが実例を用いて伝授。成熟企業(=レガシー企業)の再創造戦略。
スケジュールは順次公開!